牧師ブログ

どうして人は結婚するの?(6)

結婚に関する最大の問題は、結婚相手の問題ではありません。
結婚そのものに対する理解不足にあります。

いくら理想の結婚相手に巡り合えたとしても、また、自らを理想の人に磨き上げたとしても、結婚というものが何であるのかを正しく知っておかなければ、それらは砂上の楼閣になりかねません。

お互いがどれだけラブラブであるかよりも、結婚の起源が神さまにあることを知っていることこそが、結婚生活を長持ちさせ、その素晴らしさを味わうための秘訣なのです。

それでは、聖書は結婚について何と言っているでしょうか?
聖書が示している結婚に関する第一の教えは「結婚は神さまによって制定された」ということです。

創世記という書物から、神さまが人を造った場面を見てみましょう。

「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」(創世記2:18)

神さまは人を造った後に、彼に合う助ける者を造ろうと考えました。
それで造られたのが、後にアダムの妻となるエバです。

21主なる神はそこで、人を深い眠りに落とされた。人が眠り込むと、あばら骨の一部を抜き取り、その跡を肉でふさがれた。22そして、人から抜き取ったあばら骨で女を造り上げられた。主なる神が彼女を人のところへ連れて来られると、(創世記2:21-22)

女(=エバ)が造られた時、人(=アダム)は神さまによって深い眠りに落とされていました。
神さまは人のあばら骨の一部を抜き取って女性を造った後、彼女を人のところに連れて行きました。
このように、人類最初の夫婦は、神さまによって結び合わされたことがわかります。

このストーリーが示している大切なポイントは、人はもう一人の人間(=エバ)が存在することに関して、あばら骨を提供したこと以外に、何も関与していないということです。
しかも、そのあばら骨も自分の意志で提供したわけではなく、神様が一方的に人を眠らせて抜き取ったものです。

つまり、人にとって自分以外の人が存在すること、他の人と出会うということは、全く神さまに属する事柄なのです。

この創世記の記録を踏まえて、イエスキリストもこのように教えています。

4イエスはお答えになった。「あなたたちは読んだことがないのか。創造主は初めから人を男と女とにお造りになった。」5そして、こうも言われた。「それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。6だから、二人はもはや別々ではなく、一体である。従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。」(マタイによる福音書19:4-6)

イエスキリストは、男と女は神さまによって造られたこと、そして二人は神によって結び合わされたのだと語っています。

このように、聖書は結婚の起源が神さまにあることを明確に教えています。
つまり、聖書から結婚について知り、学ぶことこそ、結婚を考えている人が最初に取りかかるべきことなのです。

(続く…)